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PER1倍

 不動産業界企業の株価が暴落しています。PER3倍未満の銘柄が珍しくない状況になっていますね。新興ディベロッパーのアーバンコーポレイションが破綻した影響で、多額の有利子負債を抱える企業のバランスシートに対する不信感が極まっています。

 現在の不動産業界は不況の真っ只中にあり、各社の業績は急降下しつつあります。物件価格も急落しつつあり、特に2007年以降の高値で仕入れた在庫は、相当な含み損になっていると懸念されています。

 しかしながら今の相場は、過剰反応しているようにも感じられます。財務的に見てつぶれる心配のない企業まで、あたかも破綻寸前のような株価になっています。

□ PER1倍

 「PER1倍」という数字はあまり見たことがありませんでした。あるとすれば「債務超過で経常赤字。だが特益があり、当期利益は黒字」と言うような企業しかあり得ないと思っていました。

 ところが現在の不動産業界には、債務超過でもなく、継続的に黒字を出していながら、PER1~2倍という企業がざらにあります。ランドコム0.4倍、日本エスコン0.9倍、ランド1.1倍、トーセイ1.2倍などです。新興企業だけでなく、老舗クラスでも、タカラレーベンが2倍などとなっています。

□ ”腐ったリンゴ”を箱ごと捨ててはいけない

 もちろんこのような低株価の背景には、企業のバランスシートに対する不信があります。「財務に重大な瑕疵があり、倒産の恐れがあるのではないか」、こんな恐怖心が投資家を金縛りにしているようです。

 確かに”やばい会社”は少なからずあると思います。しかしこのような低評価を受ける筋合いのない企業も、たくさんあるはずです。問題は”箱の中の腐ったリンゴ”を見分けるすべがないことです。企業の情報開示姿勢にも問題がありそうです。

 とはいえ、「あやしいリンゴは箱ごと捨ててしまえ!」では、株式市場の存在意義がないですね。企業を取捨選別し、優勝劣敗を促すもの、資本市場や投資家の役割だと思います。捨て置かれたリンゴ箱から、よいリンゴを拾い出す努力は報われると思いますが、いかがでしょうか。

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