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日本企業は死んだのか

 株式市場のパニックが止まりませんね。今回の株価暴落は、まさに異常です。株価の落下速度は、バブル崩壊時を上回ります。ただ、異常なときほど「何が異常なのか」を、冷静に考えてみるべきでしょう。

 株価を決める要素は二つあります。一つは企業価値で、もう一つは投資家のセンチメントです。今回の”株価崩壊”をもたらしているものが、「企業の崩壊」なのか「投資家の崩壊」なのかを考えたとき、答えは明白だと思います。

 壊滅的打撃を受けているのは投資家であって、企業ではありません。もちろん企業も大変厳しい時期を迎えていますが、決して利益を出せなくなってしまったわけではありません。

□ 「解散価値割れが普通」の異常さ

 現在の株価では、ほとんどの企業がPBR1倍割れ、すなわち解散価値割れとなっています。解散価値割れとは、企業の時価総額が、純資産額を下回る状態を指します。解散価値割れの状態では、株価は純資産が目減りすることを見込んでおり、「企業として存続する意味がない」との見方になります。

 やや極論ですが、解散価値割れは「存続する意義の乏しいダメ企業の烙印」だと言えます。しかしながら現在、トヨタ・ホンダ・パナソニックのような名だたる優良企業が、軒並み解散価値割れとなっています。ここまで来ると、異常としか言いようがありません。

 株価は「日本企業は死んだ。もはや価値を生めない」と、宣告しているのです。

□ 死んだのは投資家であって、企業ではない

 企業の業績は苦戦していますが、赤字でぼろぼろになってしまったわけではありません。多くの企業は、苦境を乗り越え、生き延びていくでしょう。

 今回の金融危機で致命的な打撃を受けたのは、投資家の方です。企業が死んだわけではありません。パニックが去れば、企業価値を冷静に評価する動きが出てくるはずです。

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