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名門企業J社の末路 ―その2 破綻に至る道

 前回の記事(「名門企業J社の末路 ―その1 放漫経営の手口」)に続き、破滅的な放漫経営を続けているJ社について書きます。

 J社は毎年巨額の赤字を垂れ流し続けているだけでなく、年商の10倍をはるかに超える有利子負債を抱えています。それにもかかわらず、J社の資金繰りには現在のところ、大きな問題が生じていません。その理由は傘下のY銀行が集金マシーンとなって、貯金をかき集め、J社に融資している(より正確に言えば、J社の社債を買っている)からです。

 J社がY銀行の資金に依存していることは明らかです。計画通りY銀行がJ社グループの傘下を離れれば、J社が放漫経営を続けることは困難です。

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名門企業J社の末路 ―その1 放漫経営の手口

 J社は没落の途上にある名門企業です。J社は広範な事業を手掛けており、社員数も膨大です。しかし時代遅れビジネスモデルの改革を怠ってきたため、J社の事業は著しい不振に陥っています。

 J社の抱える最大の問題は、財務の著しい悪化にあります。J社の売上高は500億円以下まで落ち込んでいるのに、J社の借入金は1兆円近くもあります。こんなひどい状況でも、J社の財務が破綻をきたさない理由は、”Yマジック”とも言うべき、資金調達手法にあります。

 J社はY銀行という銀行子会社を持っており、Y社が集めた貯金のほとんどがJ社に対する融資になっているのです。そしてY銀行の貸付金は、J社の社員の貯金が元手になっています。J社の社員は、J社の財務が危機的状況にあることを正しく認識していません。それどころか「身内だから安心」と、老後資金の大半をY銀行に貯金しています。

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潮目が変わった!

 リーマンショック以来の、日本経済に対する「総悲観ムード」に転換の兆しが見えてきました。一部の企業は需要急増でフル操業状態となり、業績予想を上方修正する企業も目立っています。そしてようやく、株価も上昇基調に入ってきました。

 現状における一部企業の活況は、「中国特需」に依存しており、「中国がコケたらけがをする」的な危うさを孕んでいます。しかし日本を覆っている総悲観論が払拭されれば、デフレの呪縛も溶け、景気は上向くはずです。「潮目は変わった!」と見てもよいのではないでしょうか。

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経済危機の効用

 現在多くの企業は、不況のどん底でもがくような経営を余儀なくされています。しかしその中でも、成長を成し遂げている企業があり、最近は「最高益更新」というような景気の良い話も持ち上がるようになってきました。

 一昨年以来の経済危機は、企業に「改革か死か」という踏み絵をつきつけました。つまり改革できた企業のみが生き残り、改革できない企業は未曽有の不況の泥沼に沈むということです。そしてなまじの不況でないからこそ、不退転の覚悟で改革を進めることができるとも言えます。

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