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内需は回復に向かうのか?

 景気の回復に勢いがついてきました。輸出企業を中心に業績の上方修正が相次いでおり、株価も上昇しています。ただし景気の先行きには、不安も付きまといます。それは経済の”大黒柱”である個人消費が、依然として低迷しているからです。

 1990年代以降の「失われた20年」における国内景気は、外需が牽引して浮上したののの個人消費が浮上せず失速するというパターンを繰り返してきました。今回の景気回復が本物かどうかは、外需の好況が内需に波及するかどうかにかかっており、個人消費の動向には注意を払う必要があると感じています。

□ 輸出産業は絶好調だが

 輸出産業の業績が、新興国需要の追い風に乗り急浮上しています。つい数年前までは、「新興国需要は欧米に比べボリュームに欠ける」とか、「新興国需要は低価格品ばかりで儲からない」というような見方が支配的でした。しかし現在多くの日本企業は、先進国仕様のビジネスモデルから新興国仕様のビジネスモデルへのモデルチェンジを進めつつあります。この点を踏まえると、日本の輸出企業の適応能力は健在だと考えることができます。

□ 低迷する内需産業

 これに対して内需産業の多くは、依然として不況の泥沼の中にあります。年明け以降の個人消費は、極度の不振から立ち直りつつありましたが、3~4月の足元の状況は芳しくありません。

 3月以降の天候不順と極度の低温が、文字通り消費を冷やしており、前年対比の売上高が二桁超の落ち込みとなっている企業も珍しくありません。絶好調の業績を続けてきたユニクロ売上高も、足元では失速しています。

□ 正念場の5月

 もっとも個人消費の足元の落ち込みは、「天候不順による特殊要因であり、趨勢的な回復基調は変わらない」と見ることもできます。ただしその場合は、「5月の反動増」が確認できることが不可欠です。そういう意味では、昨今の株式市場の強気姿勢にもかかわらず、景気は5月に正念場を迎える」と考えることもできます。

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