« ソニー、Google提携 ―その1 コモディティ化と戦うソニー | トップページ | 明日の家電市場を制するのは誰か? ―その1 3DTVでは変わらない »

ソニー、Google提携 ―その2 革新的ビジネスモデルを構築できるか

 前回に続き、ソニーとGoogleの提携について書きたいと思います。前回の記事(「ソニー、Google提携 ―その1 コモディティ化と戦うソニー」)では、「必要だったのは、先進的なモノではなく、革新的なビジネスモデルだったのです」と結論を述べました。今回はこの点を、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

 かつてのソニーが卓抜した企業であったのは、革新的な製品を開発し市場に投入してきたからです。しかし現在、企業が先進的な新製品を開発しても、それが企業の業績に大きく貢献することは少なくなりました。ほとんどの新製品は即座に模倣されてしまうため、どんな先進的な製品をもってしても、企業がそれによって過当競争から抜け出すことは困難です。

□ モノ(製品)は模倣されるが、革新的ビジネスモデルは模倣困難

 アップルのi-Podが日本に上陸したとき、ほとんどの家電業界の関係者はそれを過小評価していました。彼らはi-Podをモノ(製品)と捉え、「これは大した技術ではない。この程度のものはどこでも作れる」と高をくくっていました。

 しかしi-Podの神髄はモノ(製品)ではなく、その背後にあるビジネスモデルにあったのです。アップルは単にi-Podをいう音楽プレーヤーを市場に投入したのでなく、i-Tunesというプラットフォームとセットで、新しい音楽流通の仕組みを実現しました。そしてソニーのウォークマンに代表される旧来のビジネスモデルを駆逐していったのです。

 アマゾンのキンドルも同様であり、それを単なる電子書籍端末と捉えることは適切ではありません。旧来の書籍流通の仕組みを刷新するビジネスモデルこそが、アマゾンの神髄と言えるのです。

□ TV放送のビジネスモデルを革新できるか?

 ソニーはgoogleと提携し、ネットTVを開発する計画です。しかし単に新しいTV端末を開発するだけでは、今までの家電業界のビジネスモデルから脱皮することはできません。そうではなく、現在のTV放送やTV視聴の仕組みを覆すような新しいビジネスモデルを構築できたとき、ソニー復活の狼煙は上がるはずです。

|

« ソニー、Google提携 ―その1 コモディティ化と戦うソニー | トップページ | 明日の家電市場を制するのは誰か? ―その1 3DTVでは変わらない »

企業を見る眼」カテゴリの記事