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「成長戦略」に戦略性はあるのか

 かねてから「成長戦略がない」と批判されてきた民主党政権が、「新成長戦略」なるものを発表しました。今まで成長を阻害しかねない政策を推進してきた民主党政権が成長への意欲を示したことや、財政を殺しかねないバラマキ施策を積み重ねてきた政府が財政再建への意欲を示したことは、基本的に好ましいことだと思います。

 しかしこの「戦略」の中身は、いささか迫力不足ですね。この程度の施策内容で「GDP伸び率1%押し上げ、500万人の雇用創出」という目標達成ができるかどうか、手放しでは信じられません。またさして骨太とは言えないこの程度の施策でさえ、今の政府に実行能力があるのかどうか、心もとない気がします。

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明日の家電市場を制するのは誰か? ―その2 ハイテクからEテクへ 

 前回の記事「明日の家電市場を制するのは誰か? ―その1 3DTVでは変わらない」の続編を書きます。前回の主旨は、「新しい技術を売り物にしても、ビジネスモデルが変わらなければ家電業界の構造は変わらないし、日本企業の復権は困難だ」ということでした。

 今回は、日本の家電産業が陥った技術至上主義の袋小路から脱出する方策について、一つの切り口を提示したいと思います。その”ココロ”は、「ハイテクノロジーからE(エモーショナル)テクノロジー」です。今までの家電業界企業は、技術の高さ(=ハイテクノロジー)を競ってきました。しかし結局それはドングリの背比べであり、ハイテクは企業の差別的優位性に結び付かなかったと考えられます。

 企業がハイテクを「これはすごい技術です」と誇示しても、消費者が「これはすごい」と感動することは、もはや稀有といえます。消費者を感動させる技術(=エモーショナルテクノロジー)は、従来のハイテクとは別の方向にあるのだと思います。

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明日の家電市場を制するのは誰か? ―その1 3DTVでは変わらない

 巨大な市場を抱える家電産業では、パナソニック・ソニーなどの日本企業が長く覇権を握っていました。しかし今後の雲行きは、怪しいと言わざるをえません。日本の家電メーカーは既に多くの製品分野で、サムソンに対して劣勢を余儀なくされています。また今後はハイアールなどの中国メーカーも、手ごわいライバルになると予想されます。それだけでなくアップル・GoogleなどのIT企業も、巨大な家電市場への参入を狙っています。

 日本の家電メーカーは既に家電業界の覇者ではありません。事実、家電ビジネスで儲かっている日本メーカーはほとんどありません。日本の家電メーカーが復権するためには、チャレンジャーとして、サムソンの覇権を打ち破るだけのイノベーションを成し遂げなければなりません。

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