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「百貨店政党」と「専門店政党」

 最近の政治状況をみると、日本に二大政党制は根付いていないと改めて感じられます。民主党も自民党も、政策的には八方美人的・総花的で、両者の対立軸がはっきりしていません。歴史を振り返ると、自由民主党も民主党も「自由党」と「民主党」が合併してできた政党であり、そもそもの理念の違いがはっきりしません。このため民主党・自民党のどちらが政権を取っても、政治の意思決定は迷走しがちです。

 このように民主党と自民党は、八方美人的な「百貨店型の政党」であると捉えることが出来ます。これに対して最近は、一つの政策にフォーカスした政党も出現しています。たとえば国民新党は、郵政の既得権擁護を唯一の旗印にする政党です。またみんなの党は、公務員制度改革を最大の政策目標にしています。これらの政党を「専門店型の政党」と捉えることも可能だと思います。

□ 百貨店政党には改革ができない

 民主党や自民党などの「百貨店型政党」は八方美人的であり、あらゆる政治勢力に”いい顔”をしようとします。したがって特定の政治勢力が反対する政策は、実行が難しくなりがちです。仮に国民の8割が賛成したとしても、特定の1割の人が強く反対すれば、その政策は暗礁に乗り上げてしまうことが少なくありません。

 つまり「百貨店型政党」には、改革ができないのです。小泉政権時代に改革が進んだのは、同政権が構造改革一点張りの専門特化型政権だったからだと理解することもできます。

□ 専門店政党は民意を図る「リトマス紙」

 政策の軸が見えない「百貨店型政党」に対して、「専門店型政党」は重点政策が明快です。このため特定の「専門店型政党」の消長は、特定政策に対する国民の支持の強さを測る指標になり得ます。たとえば今回の参院選で国民新党が議席を確保できなかったことは、連立政権の郵政改革法案に対する国民の支持の低さを示すものと考えることができます。

 今後の日本の政治の在り方を思い描くとき、その姿は単純な二大政党制ではなく、「二大政党+多数の専門店型政党」となる可能性も少なくないと思われます。環境・子育て・財政再建などの政策テーマに特化した政党が林立し政策を競うようになれば、これらの専門店型政党の消長によって、各政策に対する国民の支持を推し量ることができるようになります。

 いずれにしても現在のような政治の機能不全は、一刻も早く解消してほしいものです。

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