日本国債のバブルはいつまで続くのか

 ギリシアは絶体絶命。イタリアやポルトガルだってかなり厳しい。さすがにドイツは大丈夫だろうが、場合によってはフランスも危ない。これはワールドカップの戦前予想ではなく、ソブリンリスクに対する市場認識をかいつまんで示したものです。市場は欧州諸国の財政悪化に対して敏感に反応しており、欧州の金融市場は、まさに「尻に火がついた」状況になっています。

 これに対して日本国債は、市場の強風にもビクともせず、市場は大量の国債を消化し続けています。市場から叩かれた欧州諸国の国債金利は上昇していますが、日本国債の金利は依然として、超低水準に留まっています。安全資産としての日本国債の地位は、全く揺らいでいません。

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潮目が変わった!

 リーマンショック以来の、日本経済に対する「総悲観ムード」に転換の兆しが見えてきました。一部の企業は需要急増でフル操業状態となり、業績予想を上方修正する企業も目立っています。そしてようやく、株価も上昇基調に入ってきました。

 現状における一部企業の活況は、「中国特需」に依存しており、「中国がコケたらけがをする」的な危うさを孕んでいます。しかし日本を覆っている総悲観論が払拭されれば、デフレの呪縛も溶け、景気は上向くはずです。「潮目は変わった!」と見てもよいのではないでしょうか。

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マネーの時代の終わり -その3 マネーゲームの終焉

 「マネーの時代の終わり」のシリーズを続けます。
   ●このブログのエントリ
      「マネーの時代の終わり -その1 終わりの始まり
       「マネーの時代の終わり -その2 金融バブルの必然
      「マネーの時代の終わり -nekkeiBPnet編-
   ●nikkeiBPnetに公開したコラム
      「マネーの時代の終わり」(nikkeiBPnet)

 マネーの時代とは、実体経済とマネー(金融)の主従関係が逆転した時代を指します。この時代は、株価というバーチャルな記号に投資する投資家が、実態企業に投資する投資家を圧倒する、マネーゲームの時代でもあります。

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日本企業は死んだのか

 株式市場のパニックが止まりませんね。今回の株価暴落は、まさに異常です。株価の落下速度は、バブル崩壊時を上回ります。ただ、異常なときほど「何が異常なのか」を、冷静に考えてみるべきでしょう。

 株価を決める要素は二つあります。一つは企業価値で、もう一つは投資家のセンチメントです。今回の”株価崩壊”をもたらしているものが、「企業の崩壊」なのか「投資家の崩壊」なのかを考えたとき、答えは明白だと思います。

 壊滅的打撃を受けているのは投資家であって、企業ではありません。もちろん企業も大変厳しい時期を迎えていますが、決して利益を出せなくなってしまったわけではありません。

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マネーの時代の終わり -その2「金融バブルの必然」

 前回(マネーの時代の終わり -その1「終わりの始まり」)の続きです。今回から、何回かに分けて、「マネーの時代」におけるいくつかの様相を書いてみたいと思います。

 金融経済化が進展する過程、すなわち「マネーの時代」に、最も成長した産業は金融業です。例えば米国では、製造業など旧来型の産業が廃れ、金融業が最大の産業となりました。

 そして金融業は、大変儲かるビジネスになりました。しかしそれは、危ない橋を渡った結果でもあるのです。金融業の膨張はバブルを創出し、それは必ずクラッシュに至ります。これがマネーの時代の一つの特徴であり、限界を示すものでもあります。

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マネーの時代の終わり -その1「終わりの始まり」

 世界中の金融システムが、危機的状態に陥っています。それに対して日本の政治や世論は、異常なほど危機感がないですね。

 それはさておき、今回の金融危機は時代の節目を示すものだと考えられます。異常な速度で進展した金融経済化が、そのスピードをコントロールできなくなり、クラッシュしてしまいました。これは「マネーの時代の終わり」を示唆しています。ただし、現在は終わりの始まりです。

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PER1倍

 不動産業界企業の株価が暴落しています。PER3倍未満の銘柄が珍しくない状況になっていますね。新興ディベロッパーのアーバンコーポレイションが破綻した影響で、多額の有利子負債を抱える企業のバランスシートに対する不信感が極まっています。

 現在の不動産業界は不況の真っ只中にあり、各社の業績は急降下しつつあります。物件価格も急落しつつあり、特に2007年以降の高値で仕入れた在庫は、相当な含み損になっていると懸念されています。

 しかしながら今の相場は、過剰反応しているようにも感じられます。財務的に見てつぶれる心配のない企業まで、あたかも破綻寸前のような株価になっています。

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住宅不況到来!? -その3

 住宅着工の激減問題については、以前の記事でも書きました。
  参考記事 「住宅不況到来!? -その1
  参考記事 「住宅不況到来!? -その2

 建築基準法改正後の混乱が長引いています。6月の施行から半年が過ぎようとしていますが、混乱収拾の兆しは見えません。国土交通省が発表した10月の建築着工数は、前年比35%減と、4ヶ月連続の大幅な減少となりました。住宅・建設・建設資材・家具などの業界に対する影響は、甚大だと予想されます。

 

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内外格差の時代

 12月に入ると、この一年を振り返ってみたくなります。今年は「格差」がずいぶんと話題になりました。ただその議論のあり方は、あまり健全でなかったと思います。「格差が問題だ」というと誰も逆らえない雰囲気になるので、「格差」は改革つぶしの手段に使われてしまいました。

 「格差」に関する議論の方向は、主として日本国内の都市と地方の違いに向けられていました。しかしもっと大きな格差にも目を向けるべきです。それは日本国内と世界の格差です。今年は、沈滞する国内経済と成長する世界経済の格差が、著しく拡大しました。この事実に対する危機感が、もっとあってしかるべきだと思います。

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縮む日本

 近年、世界経済における日本の地位低下が著しくなっています。かつて日本は世界第二位の経済大国であり、米国と日本のGDPを合わせると、全世界のGDPの半分近くに達することもありました。今は昔です。

 このまま日本に投資し続けてよいのか。本当に悩むところですね。おそらく日本は今後、長期にわたる衰退の道を歩むでしょう。そう考えると、ドメスティックな企業のハンディは大きいと言わざるを得ません。日本企業に投資するなら、”日本国籍のグローバル企業”という考え方も有効だと思います。

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